病院勤務(調理スタッフ)
A.Iさん
経歴 | 2020年6月、正社員としてCUCフーズへ入社。関東近県の病院で、調理スタッフを束ねるマネージャー職まで務める。2024年5月より、家族の介護のためパートスタッフとして近隣の病院へ異動。患者様に楽しみにしてもらえるような食事を提供することを日々心がけている。 |
Aさんはもともと雑誌の編集者として全国を飛び回っていましたが、家族の介護を機に、2020年にCUCフーズへ正社員として入社。2024年からは、さらに家族のケアに専念するべくパートに雇用形態を変えて勤務しています。調理の経験がなかったからこそ、日々目の前の献立に真剣に向き合っているというAさん。毎日の仕事内容と、病院という特別な場所で調理スタッフとして働くことへの想いを聞きました。
以前は編集者として勤務していたのですが、子育てと並行して義理の両親の介護も始まり、できるだけ午後の時間帯を家族のために充てたいという理由で、午後早めに上がれる地元の鮮魚店で働き始めました。元々釣り雑誌の編集をしていて、魚が好きだったからというのも理由のひとつでした。
コロナ禍となり店が打撃を受け、働き方を改めて考えていたところ、CUCフーズの病院調理スタッフ募集の広告を見つけたんです。勤務時間帯に早朝3:00から12:00までという理想的な勤務時間があったこと、また妻が作業療法士として働いており、病院で仕事をすることがイメージしやすかったことから、挑戦してみることに決めました。
最初は正社員雇用で、自宅近くの病院で調理スタッフとして働き始めました。病院での調理は患者様ごとにお出しする料理の形態が違うので、正直不安はありましたね。調理、盛り付け、配膳までひと通りのことを教わりましたが、それでも心配なことは自宅で料理をつくったりしながら解決して、現場に慣れて行きました。
徐々に調理の仕事だけでなく、シフト作成等の事務の仕事も任されるようになり、入社後3年目からはマネージャーに昇進しました。新人教育やマニュアルの作成、スタッフフォロー等、やりがいを感じていましたね。
義理の両親の要介護度が上がり、同時に私自身の親も体調を崩してしまったことから、より多く家庭に時間を割けるようにしたかったことがきっかけです。近辺の別の病院でパート従業員を募集していると聞いたため、異動を希望しました。勤務地と雇用形態は変わりましたが、マネージャーとして積んできた経験を活かしながら、どのように立ち回れば現場で貢献できるかを考えながら、いまは日々仕事に励んでいます。
前の病院と同様、患者様の食事をつくる調理スタッフとして勤務しています。朝4:00に勤務を始め、定時の13:00に退勤して自宅へ戻り、家族の介護や夕食づくりをするという安定したサイクルですね。
湯せんで簡単に調理できるメニューと、仕込みから調理するメニューが半々の割合であり、それに加えて病院職員の方の定食を担当することもあります。病院が変わったことでつくるメニューもまったく違うものになり、新鮮に感じます。
患者様ごとに異なる食事形態の指示書はあらかじめ決められているのですが、味付けに関しては栄養の範囲内で調理スタッフに任されることもあり、面白みを感じています。とにかく患者様に美味しいものを届けたいという想いが強いですね。
基本的に仕事は時間との戦いで、常に決められた時間通りに食事を提供できるように時間配分には気を遣っています。
料理屋さんであればメニューが一律で決まっているので、作り手も慣れてきますよね。でも病院食の献立は違います。毎日のように新しいメニューを作るようなものなので、案外集中力が試されるな、と感じています。目の前の献立にいかに真剣に向き合えるか、といいますか……。
また、特に揚げ物や焼き物に関しては、作り手の力量が試されます。個人的には、かき揚げのような複雑な食感のあるメニューはつくるのが難しいので、ときどき美味しいお店に食べに行って勉強することもあります。「基本に忠実に」を心がけながら、成長してきたのではないかと思います。
両親の介護を経験してみて、身体が思うように動かせなくなった方がどれほど三食の食事を楽しみにしているかがわかるようになりました。普通食を口にできる方ばかりではありませんが、どのような食形態だとしても、制約があるなかでできる限り患者様に美味しいと喜んでいただける食事を提供していきたいと思っています。
私自身、介護の関係で雇用形態を変えましたが、CUCフーズではさまざまな働き方の相談ができます。家庭の都合などで働ける時間帯に限りがある方にも、ぜひ挑戦していただければうれしいですね。